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2011年12月30日金曜日

海外の漫画アニメの話

一年の締めくくりの時期にする話なのか怪しいですが、今年を振り返ってみると随分と海外のマンガやアニメにハマったなあ、という実感があるのでちょっとまとめてみました。

海外のアニメと言うと、Pixarやディズニー、もしくは最近ハリウッド化が多い印象の所謂アメコミ辺りが出てきそうですが、どうも僕はその辺苦手なんですね。凄いなあ、とは思うんですが。
そんな中、猛烈に惹きつけられたのが(今年じゃないんですが)こちら”The Secret of Kells"



簡略化されたデザインの素晴らしさと色彩の美しさ(ちょっとデジタル処理の使い所で疑問もあるのですが)。勢いで英語版ブルーレイをamazon.comで買ってしまった程です。知り合いの方だったらぜひうちに来て見て欲しい。

Kellsを知ったのが2010年、ちょうど監督が来日して小規模上映会にも参加した記憶があります。

で、何となく海外に興味が移った所で今年に入って見つけたのがこちらのアメコミ(正確にはアメリカと言うよりカナダ),"The Scott Pilgrim"シリーズ。
(ハリウッド化されるようなアメコミは苦手という先の文章と相反しますが…)
実写映画化もされ結構面白かったらしいですが、僕が最初に見つけたのはゲームの方。

もともと音楽担当のAnamanaguchiのファンだったのですが、彼らが担当するゲームが面白そう⇒原作漫画があるらしい、しかも邦訳されてる!という流れで漫画版3冊購入。日本の漫画ゲーム文化をふんだんに取り入れつつも、向こうのオタク文化の一端を垣間見える楽しい作品です。オチが非常に日本的な気がする。

今年前半と言えば、ラプンツェル(Tangled?)も良作でしたね。非常に良くまとまっていたので続編はちょっと微妙な気もします。


そして今年個人的にハマったのがフランスのマンガやアニメ。フランス漫画と言えばバンド・デシネとしてメビウスやエンキ・ビラルなどが有名ですが、僕の場合フランスの女児向け漫画をネット上でチラッと見て気に入ってしまい、amazon.frのお世話になることに…(スタイル的にはこれらもバンドデシネ=BDになるのかな)
残念ながら大学時代フランス語は避けて通ってしまい、文意は全くといって良い程分からないのですが、漫画ならではの表現を精一杯汲み取りつつ、楽しんでいます。


Marie-Lune



とか、



Les Elfées

とか、今時(想像だけど)の女の子っぽくて面白いと思います。
日本の東映女の子枠(最近だとプリキュア、昔のご近所物語とか?)のノリに近いんじゃないかなあ、と。

そしてフランスのアニメ漫画として外せないのが、AnkamaAnimations制作のMMORPG原作、”wakfu”シリーズ。


Flashベースで作られているとのことですが、映像制作的にどうやっているのか分からないところもあって興味津々です。詳しいメイキングとか出ないかな。


キャラも日本で人気が出そうなカワイイキャラが沢山で動きも良く、また背景も色彩鮮やかで美しいので、是非とも翻訳して日本で放映して欲しい作品です。

他にも、ちょっと前に話題になった「功夫料理嬢」の原画集を輸入代行で買ってみたりと、今年は海外の作品に相当入れ込んだ年でした。この点は本当に技術革新の恩恵ですね。もう一歩進んで、電子書籍が普及したら更に便利になるのでしょうか。

2,3年前まで海外のアニメや漫画を面白がって手にするようになるとは思ってもいなかったのですが、こうして見ると、面白い作品は次々と世界中で作られているのだなあ、とあたり前のことですが実感します。
日本はこの分野が強いことに異論はなく、上記作品にも大いに既存の日本作品の影響は見て取れますが、それはあくまで過去のもので、いつまでもこの立ち位置関係が続くわけではないだろうな、という感触はより強くなりました。

僕は仕事でアニメに関わることが多く、またアニメも漫画も好きではありますが、果たして現状自分たちが携わっているものづくりの方向性が発展性のあるものなのかどうか、自分がそこに拠って立ちうるものかどうか、今一度確認してみた方が良いなと思わされました。


2011年1月13日木曜日

お勉強的読書法

引越しを期に本棚を眺めてみたら、買ったは良いがきちんと読みこなしていない本が余りに多いのに気付いたので、今年はこれらを積極的に消化吸収していこうと思い立った。

という訳で、主にCG関係の本をせっせと読んでは出来る限りすぐ実践しつつ、要点や疑問点をまとめる、ということを始めている。
現状利用しているのは"Evernote"というサービスで、WEBスクラップからGTD的な使い方までいろいろ出来るようだ。(WEB、デスクトップアプリ、iPhoneで情報が共有できるなどいろいろ便利)

今回はそこに、本一冊毎に
・「書籍名」
・「読んだ日時」
・「本の章立て」
・「各章の要点と実践結果のまとめ、全体の疑問点や今後の課題など」
をまとめたノートをとるようにしている。
通勤電車の中でちまちま眠い目をこすりながら読むより、アウトプットを平行で進めながら読んでいった方が定着が良い気がする。
考えてみればこれは、昔からある「学生の勉強方法の王道」だったりするような・・・まさに学問に王道なし。ちょっと学生に戻ったような気がするのは嬉しいやら情けないやら。

勿論、本を読んだだけですぐに技術や知識が身に付くとまでは期待していないが、CGやプログラミングといった技術書を読みこなす方法として、自分の中では結構効率的なのではないかと思う。あとは結果が付いてくるようになるまでひたすら実践あるのみか。
Evernoteはテキスト以外にも写真やデータの類も関連付けてまとめておけるようなので、試しに作ったデータなども一緒に管理していけると良さそうだ。

まだ最初の1冊を終えただけだが、なかなか良い手ごたえ。この調子でどんどんと積読の山を切り崩していきたい。

2010年1月17日日曜日

[書籍] 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」読了。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」岩崎 夏海(著)を通勤がてら読み進めていた。

あとから気づいたのだが,著者ははてな界隈では有名な方。宣伝文句や著書の中であえてそこに触れないのは作品単体としての価値に自信があるからか。

恥ずかしながら僕はドラッカーも良く知らなかった訳だが,読み始めて直ぐにアマゾンに探しに行ったコトは告白しておこう(そして在庫切れであった…)。この本は著者や表紙や妙に長いタイトルを気にしなくても十二分にオススメ出来る良作だと言えると思う。

内容は、とある理由で女子マネになった主人公が野球部を甲子園に連れて行くことを「決意」し,その助けとするドラッカーの「マネジメント」を適宜解説して行く,という流れ。
正直、導入部は文章が妙に簡潔でそっけなく(≒素人ぽく見え)、ドラマ部分も紋切り型,というかキャラ造形,展開が先読みできて、単なる解説書という印象でしかなかった。

が、本家「マネジメント」をまだ読んでいないので何とも言えないが,企業経営のバイブルとされる(??)「マネジメント」を高校野球の女子マネに当てはめる,という発想がそもそも卓越である。
「顧客」「組織の定義」「マーケティング」と言った,本来高校の部活動とは縁の無さそうな用語を主人公の活躍と共に具体化して行く。その翻訳作業を女の子が読者と同じ目線で進めていく点がドラッカーの解説書としての面目躍如たるところだろう。

やがて「マネジメント」の理解が深まり,効果が見えてくると物語自体も滑らかに動き出す。この相乗効果が狙ったものなのか分からないが,この辺まで来るともう「解説書」というよりは普通に物語を読んでいる感覚になれる。オチもなかなか気が効いていて,終わってみれば大満足の1冊だった。


さて,現実に戻ってこれを活かすにはどうしたら良いか。
自分個人,会社の部署,会社全体,そして更には業界全体まで。

僕は(少なくとも商業的な映像制作に関しては)私小説的な個人ではなく、集団,組織での制作を基としているので、組織の「マネジメント」という発想は(この本を読んだ今としては)不可避のものと捉えている。

しかし,ことアニメ業界というものはとかく集団戦が苦手で(それ故スーパーヒーローも現れやすい)、今でも現場では組織戦術の基礎的な概念も希薄である。ましてや「戦略」と呼べるものを明示出来るものがどれだけいるか。

が,一方ではこうした現状に異を唱え、組織的,効率的に制作を進めて最終的な「映像制作」をより良いものにしようという動きも勿論ある。僕も当然そうありたいと願っている。
そうした考え,即ち「集団を組織し,その集団の旨みを引き出して最大限の結果を引き出す」ことを意図する立場においては,この本は色々と参考にすべき点が多いと思う。

個人的に今年は,組織的「戦術」から「戦略」を意図していたので,そのスタートに当たってこの本に出会えたことは大きい。次は本家に手を伸ばしてみよう。アマゾンは再入荷を急がれたい。